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お知らせ

上天草 日々の風景 『天草の宝石』

 こんにちは、移住アドバイザーの吉田です。
先日、真珠の珠入れ作業を見学してきました。
上天草市で唯一、養殖から加工販売までを手掛けられている松岡真珠です。
場所は市の中央に位置する松島町阿村(あむら)地区になります。宝石に馴染みのない私は、真珠の宝石的価値よりも真珠はどうやってできるか?に興味があったので、一度訪れてみたかったところです。

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 九州には真珠の養殖地がいくつかありますが、その代表のひとつが天草です。
天草での養殖の歴史は約60年になりますが、穏やかできれいな海で育つアコヤ貝は天草の海に適しているそうです。
昔は真珠と言えば"天草"と呼ばれるほど有名で、当時は大手の会社もあり、天草五橋が架かる海の両側にはたくさんの養殖網があったそうです。"パールライン"と呼ばれる所以もこのことからです。

 しかしその後、中国やベトナムからの安い淡水真珠の輸入によって値崩れが起きたことでほとんどの会社が撤退・廃業となり、上天草市で養殖業をされている数少ない事業者のひとつとなってしまいました。一時期に比べると最近は価格も持ち直し始めているようで、確かな品質の本物を求めるお客様も増えてきているとの事です。また、卸先ブランドの海外販売が好調のようで、天草産の真珠が海を渡り世界で評価されているというのは嬉しいものです。
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 天草の真珠は絹のように繊細で、表面の厚み(巻き)が特徴だそうです。
素人ながらに違いが分かり、幾重にも重なる優しい色となめらかな表情に引き込まれるほどの魅力です。最近ではその品質を認められ、農林水産大臣賞や水産庁長官賞を受賞されているそうです。

 松岡真珠は創業40年の会社ですが、実は先代の社長は愛媛県からの移住者で、今回お話を伺った奥様と二人で天草五橋が架かる4ヶ月前に来られたそうです。はじめは言葉や習慣の違いから苦労もされたそうですが、母親から教えられた"あいさつをする"と"何でも質問する"を心がけ、少しずつ地域に溶け込んでいったとおっしゃられていました。

◆アコヤ貝の珠入れ作業を見学。

作業場は10名ほどの職人さんが各仕事を受け持ち分担作業されています。

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 ① 真珠の巻きをつくる外套膜(がいとうまく)を切り出し、半透明な部分だけを細かく刻んでいく。 それから、珠入れをする際に外套膜細胞が珠と接着していることが確認し易いように特殊な液体で染色する。

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② 珠入れ作業がし易いように、殻を開けて栓をしておく。

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③ 抑制貝(少し弱らせたもの)に、珠と外套膜を一緒に入れる。
1人で1日500個ほどの珠入れをするそうですが、神経を使う細かい作業なので根気が必要です。 

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④ 珠入れを終えたアコヤ貝を専用の網に並べていきます。
珠入れを終えたばかりのアコヤ貝は、沖合の海に出さずに静かな海でしばらく養生させます。

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約1、2年の時間を経てつくられる真珠も、貝の個性や天候、海の状況によって質は変わってしまうので開けてみるまでは分かりません。
苦労の末、納得のいく真珠ができた時は喜びも大きく、ほっとされるそうです。
今回の見学で真珠一粒ができるまでに費やす時間やそこに関わる人々の様子を知ることができ、改めて真珠の奥深さを感じる良い機会となりました。

上天草にお越しの際は是非ご覧ください。

【有限会社 松岡真珠】
◆松岡真珠のホームページ:http://matsuoka-pearl.jp/about/index.html
◆フェイスブック:https://www.facebook.com/pearl.jp/notes