移住者の声
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毎日、小さな発見にあふれている
石田さん
- 大好きなイルカと一緒
- 観光船でツアーガイド
- 生まれも育ちも東京23区
職場だけど、新しい居場所
1年をとおして、95%以上の確率で野生のミナミハンドウイルカに会うことができる天草地域。天草五橋、有明海、天草の島々を観光しながらのイルカウォッチングは、上天草でも指折りの人気アクティビティのひとつだ。
その立地を生かした多彩な海遊びを提案する「シークルーズ」で働く石田さんは、現在22歳。小さな頃からイルカが好きで、高校卒業後に「東京コミュニケーションアート専門学校」に入学し、海洋動物コースに進んだ。
「ずっとイルカに関わることができる仕事に就きたいと思っていました。イルカウォッチングガイドの仕事を選んだのは、都会の水族館よりも、自然な野生のイルカのそばにいたいという理由からです」。
屈託のない笑顔に、こちらもつられて笑顔になる。
生まれも育ちも東京23区内で、住み慣れた都会から地方への単身移住。人口も、情報の密度も、この小さな島とは桁違い。ふるさとを離れることに不安はなかったのだろうか。
「初めて上天草にきたのが19歳の夏。おしゃれな観光施設も多くて、思ったより田舎ではないなというのが正直な感想です(笑)。上天草は天草諸島の入り口ですし、ネットショッピングにもお世話になりながら、島暮らしをのんびり楽しんでいます」。
夢を叶えてますますイルカに夢中!
現在はイルカウォッチングのクルーズガイドをメインに、天草宝島ラインのガイド乗務員(取材時はコロナ禍で運休していた)、予約カウンターで受付管理業務などを行なう。
ずっと憧れていた小さいころからの夢が、この場所でかなった。だからだろう、「初出航は、それはもう緊張しましたね(笑)」と航海デビューをふりかえってくれた。
ツアーガイドのなかでは一番の若手だが、一緒に働くガイドの先輩たちも、ほとんどが石田さんのように「イルカとともに働くこと」を夢みて上天草に移住してきた方ばかりという。
夢を叶えたいまの現状についても「とにかく楽しいです、イルカはずっと見ていても飽きないんです。毎日見ていても新たな発見があるんですよね」。そう目をかがやかせる。
一人前のガイドを目指し、日々奮闘中。次なる目標は、「イルカの個体識別」ができるようになることだそう。
尾びれの形や背びれの形、体の傷などに特徴がある個性的なイルカたちの判別ができるようになることで、「200頭いるイルカのうちの1頭」ではなく、「1頭のあのこ」として関わっていきたいという、イルカ愛あふれる石田さんならではの考えだ。
「イルカの特徴を伝えてあげて、船のうえからお客さまと一緒に「1頭のあのこ」を探すことができたら楽しいですよね」。
流れゆく、景色のなかで
退勤時、夕暮れに染まる海の色にハッとさせられ、朝から海面をわたる風に背中をおされる。季節や時間帯によってまったく違う表情をみせる自然がそばにある。
移住3年目、すっかりこの豊かな自然のとりこだ。「これ、見てみてください!」と嬉しそうに見せてくれたのは、携帯に保存されていたカラフルな“ウミウシ”の写真。先輩が連れていってくれた港で見られた、とっておきの景色だったという。
「お魚は食べるのも大好きなので、上天草は天国です(笑)。釣り好きの友達や職場の船長さんがおすそわけしてくれるんですが、まだ一人でさばくことができなくて…頑張らなきゃですね!」。
東京に住んでいたころと比べて、地域の人との関わりも増えた。
「都会だと同じマンションに住んでいてもエレベーターで挨拶しなかったりしますが、ここでは近所の方が“いってらっしゃい”と声をかけてくださいます。私も積極的に自分から話しかけるようになりました」。
毎日同じようで、毎日変化していく。石田さんの日々は、尊い出会いに満ちている。
石田さん
東京都から2019年春に上天草市に移住。
- 移住時の年代:20代
- 家族構成:単身
- 移住スタイル:Iターン
- 職業:クルーズ船ツアーガイド
Facebook(Seacruise)
Instagram(Seacruise)
※ インタビューの内容は2020年12月の取材時のものです
※ 協力:上天草市セカンドライフ支援ネットワーク