移住者の声
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この場所で貫く「好きなこと」
明瀬さん
- 上天草ブルーツーリズム
- サラリーマンから地域おこし協力隊へ
- 釣りのコーディネーター
全国初!「釣り」に特化した協力隊
「上天草市 地域おこし協力隊」と書かれた名刺を手にとると、名前の上に「釣りのコーディネーター」の肩書きがある。
兵庫県から上天草に移住した明瀬さんは、全国で初めて「釣り」に特化した地域おこし協力隊だ。上天草の行政と民間がともにつくりあげる、釣りを軸としたブルーツーリズム推進事業を実施するためのコアメンバーとして、2021年秋に着任したばかり。
大学は工学部に進み、卒業後は生まれ育った熊本市から東京に本社のある産業機器メーカーに就職。転勤で全国の支店や営業所、工場に勤務しながら、技術にも詳しい営業マンとして活躍。
勤続10年を期に、30歳を超えてからのジョブチェンジ。「どこでもよかったわけではない。上天草の地域おこし協力隊だから、絶対にやりたいと思って挑戦したんです」と応募の理由を力強く語る。
熱狂的な釣り好きのお父さんのもとで育ち、3歳から釣りの基礎をたたきこまれた。休みのたびに父子で通った上天草は、家族にとって大切な思い出の場所で、長年慣れ親しんだ土地だったという。
ある時、よく利用していた野釜島の遊漁船の船長が、後継者不足についてふとつぶやいたことで、業界の厳しい実情を知った。自分が好きなこと、自分にできることで、地域を盛り上げる仕組みをつくれないかと思ったのが独立のきっかけだ。
その「衝動」にも似た思いと、上天草にとっては挑戦的ともいえるユニークな公募のタイミングがぴたりと重なったことは、「運命的」としか言いようがない。
島の人と島の素材をかけ合わせて
インタビューの写真を撮るため一緒に海に出た。軽装の明瀬さんが、鈍色の海にひょいと釣竿を放ち、いきいきと話してくれた。
「このあたりは…イカも、スズキも、ヒラも獲れますよ! 実際に住んでみると、“魚影”がとても濃いことに驚いたんです。上天草の海がとっても豊かな証拠ですよね」。
海まで徒歩1分という場所から、明瀬さんの第2の人生はスタートした。「働くこと」「生活すること」の調和がうまくとれた小さな民家は、江後港の目の前だ。実際、全国唯一の釣りに特化した地域おこし協力隊ということでメディアからの注目度は高く、着任後は出会いの数だけ、自分にできることを模索する日々が続いている。
「趣味として楽しむだけだったのが、まさかその魅力を企画・発信する立場になるなんて。日々勉強することが山積みですが、この短期間でも、自分の世界観が180°変わったことを実感しています。いわゆる、ザ・サラリーマンな生き方から、こんな風に自然と共生して働く未来が待ってるなんて思いもしなかった。五感をフルに刺激する毎日は面白いです」。
明瀬さんはいま「想像よりずっと」温かく迎えてくれたまわりの人びとに支えられ、さまざまな経験を積んでいる最中だ。
そして移住者、宿泊業者、観光業者、飲食店…島の人と島の素材をかけ合わせてつくる、面白い体験を磨いていきたいと奮闘中。その船はいま、力強く漕ぎ出したばかりだ。
明瀬さん
兵庫県から2021年秋に上天草市に移住。
- 移住時の年代:30代
- 家族構成:1人
- 移住スタイル:単身
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※ インタビューの内容は2021年11月の取材時のものです
※ 協力:上天草市セカンドライフ支援ネットワーク